茗荷(ミョウガ)って美味しいですよね。夏の時期、そうめんや冷奴などの薬味に大活躍です。
ですがミョウガを食べ過ぎると馬鹿になるとか、物忘れがひどくなるという言い伝えがあるのが気になります。
本当のところはどうなのでしょうか?
みょうがの食べ過ぎはバカになる?
結論から言うと、ミョウガを食べてバカになるということはありません。
ではなぜ、このような事を言われているのかというと、2つの説があります。
ひとつは、お釈迦さまの弟子に由来するものです。
お釈迦様の弟子の中に、ひどく物覚えの悪い周利槃特(しゅりはんどく)という人物がいました。
彼は自分の名前さえ忘れてしまうほどなので、首から名札をかけていたといいます。
死後、彼の墓から見慣れない植物が生えてきたので「茗荷」(=名を荷う)と名付けられ、
そこからミョウガを食べると物忘れがひどくなるという話になったということです。
(余談ですが、漫画『天才バカボン』に出てくるレレレのおじさんは、この周利槃特がモデルだといいます。
頭が悪く愚かだと言われた周利槃特も、毎日毎日ほうきで掃除して身の回りをキレイにすることで悟りを開きました。)
二つ目の説は、みょうがは刺激が強いので、親が子供にあまり食べさせないために言い始めたというものです。
確かに、みょうがを食べ過ぎるとボケてしまうなどと脅されれば、子どもたちも食べようとは思わないでしょうね。
昔話や言い伝え、迷信にはこの手の脅しがよくあります。
みょうがの栄養や効能は?
実際は、ミョウガを食べると物忘れが激しくなるどころか、脳が刺激されて活発に働くようになります。
みょうが特有のにおいの成分である αピネン(アルファピネン) は、大脳皮質を刺激して、眠気を覚ましてシャキッとさせます。
また食欲増進効果や、消化促進、発汗作用、血行促進などの効果があります。
さらに、ミョウガに含まれるカリウムは余分なナトリウムを排出して血圧を正常にしますし、
辛味成分は口内炎やのどの痛みを抑えたり、熱を冷まして解毒も促します。
夏バテ解消にも効果的です。夏の暑さで疲れた身体には本当にありがたいですね。
ミョウガはあくがあるので、生で食べる時は少し水にさらすと良いでしょう。
あまり長時間水につけてしまうと香りや薬効成分が流れ出てしまうので注意が必要です。
ミョウガは食べ過ぎても物忘れにならない!けど…
このように、ミョウガは食べるとボケるなんてことはなく、むしろ様々な効能があるのです。
ただ、やはり刺激が強い野菜なので、あまり食べ過ぎるとお腹を壊す恐れがあります。
栄養があって美味しいのですが、なんでも食べ過ぎというのは良くありませんので、食べる量には注意してくださいね。